日時/開催地
- 24(Sat) - 25(Sun) Nov., 2018 (11/24 10:00開始、11/25 15:00解散予定)
- 大濱信泉記念館 沖縄県石垣市登野城2-70 (Nobumori Ohama Memorial Hall; 2-70 Tonoshiro, Ishigaki, Okinawa, 907-0004, JPN)
お知らせ
- 懇親会会場情報 (Conference Dinner) ひとし石敢當店 石垣市大川197-1 (MAP)
- 参加申し込みを締め切りました。(2018.11.16) (Registration has been closed)
- 発表の受付を締め切りました。(2018.10.09)
- 旅費希望の受付を締め切りました。(2018.09.21)
18:30~20:30
研究会趣旨
AGNの一種であるクェーサーは宇宙で最も明るいクラスの天体であり、非常に遠方に存在します。 その特性を活かし、我々とクェーサーの視線上にある物質を影、すなわちスペクトル上の吸収線として 捉えるための背景光源として利用されています。クェーサーのスペクトル上にみられる吸収線群を クェーサー吸収線系といい、銀河間空間、銀河周辺物質の分布、化学進化やアウトフローのような クェーサー自身に付随するガス、その他銀河の高速度雲の調査など応用範囲は多岐にわたっています。 しかしながら、クェーサー吸収線系は幅広い研究用途があり、他分野との関連性が多様にも関わらず、 異なる分野との共同研究があまり行われていないのが現状です。 また銀河の形成と進化の研究は近年大きな多波長観測による進展があった一方で、銀河を育む、 あるいは銀河の影響を受けている銀河間空間に関する研究は大きく立ち遅れています。 そのためクェーサー吸収線系を用いたこの分野のさらなる開拓が望まれます。 これまで、すばる望遠鏡を始めとする大型望遠鏡を用いた観測により、吸収線系 と銀河との関係を 調査する多くの研究が行われてきました。近年には、クェーサーのごく近傍の吸収線系に付随して 存在する巨大な星雲の発見や、ALMA望遠鏡による高赤方偏移吸収線系に付随する銀河からの分子ガスの 検出など、インパクトの大きな成果が多く発表されています。将来には、すばる望遠鏡PFSによる 大規模分光探査や、TMTのような30m級望遠鏡、SKAやngVLAといった巨大電波望遠鏡の建設が計画 されており、さらなる発展が期待されます。
本研究会は、クェーサー吸収線系の研究の現状についてまとめ、今後の研究のガイドラインについて 議論することを目的とします。また、現在の研究分野に 関わらず、吸収線全般 (星間吸収など) に 関心のある方、とりわけ大学院生など若手研究者に向けたレビューも取り入れます。 理論・観測、あるいは波長域に関わらず、様々な分野を研究されている皆様と革新的な議論を見出し、 今後の研究のさらなる発展につながることを期待しています。
・基盤研究 (A) 16H02166 谷口義明「スーパーウインドによる銀河と銀河間物質の共進化」
主なテーマ
- 銀河間物質や銀河周辺物質とクェーサー吸収線系
- 宇宙の化学進化とクェーサー吸収線系
- 高赤方偏移銀河とクェーサー吸収線系
- AGN/QSOとクェーサー吸収線系
- 近傍ガス雲とクェーサー吸収線系
- その他, 吸収線と関係するあらゆるテーマ (星間吸収, GRBなど)
吸収線系レビュー
- クェーサー吸収線系とは? ~クェーサー吸収線系の現状~
- クェーサー吸収線系と銀河 ~可視赤外観測の現在地~
- ALMAで見えてきた宇宙の影 ~電波観測の現状~
- こんなことにも応用できるクェーサー吸収線系 ~吸収線系の活用法~
- GRBで見る吸収線系
- 次世代の観測への期待 (TMT, PFS, TAO, SPICA, SKA, ngVLA など)
招待講師
- 赤堀 卓也 (国立天文台 水沢VLBI観測所)
- 梅畑 豪紀 (理化学研究所)
- 大越 克也 (東京理科大学)
- 小倉 和幸 (文教大学)
- 河合 誠之 (東京工業大学)
- 竹内 努 (名古屋大学)
- 戸谷 友則 (東京大学)
- 堀内 貴史 (石垣島天文台)
- 馬渡 健 (東京大学 宇宙線研究所)
世話人
梅畑 豪紀 (理化学研究所)
大越 克也 (東京理科大学)
小倉 和幸 (文教大学, SOC chair)
柏川 伸成 (東京大学)
河野 孝太郎 (東京大学)
谷口 義明 (放送大学, LOC co-chair)
辻本 拓司 (国立天文台, LOC co-chair)
長島 雅裕 (文教大学)
堀内 貴史 (石垣島天文台, LOC chair)
松田 有一 (国立天文台)
三澤 透 (信州大学)