誰でもできる平松式
雪の結晶(水の結晶・霜・等々)を手軽に作れる「平松式人工雪発生装置」です。
誰でも簡単にできるように、色々工夫してみました。
(画像だらけで重いですが、よければこちらもどうぞ)
私は、「小学校理科」(小学校免許取得のための必須科目)という授業の中で、
気象の解説の一つとしてこの実験を課しています
(原子論的に水の三態変化を理解でき、
かつ学生が楽しめる←小学校教師を育てるにあたって、
「理科は楽しいものである」という観念を育むことが
なにより重要なのではないかと思います。
教師がつまらなそうに理科の授業やったって、子どもは面白くないですよね)。
用意するもの:
砂遊び用のバケツ、ペットボトル(外から中が見易いもの)、
釣り糸(細いほど良い)、おもり(今回はボルト&ナット)、
テープ(ビニールテープがあった方がよい)、
ドライアイス(今回は1kg使用)、新聞紙。
あれば発泡スチロールの板。
大体、100均で揃います。むしろ、手軽に手に入るものでできる、
ということを強調するために、自腹をはたいて100均で材料揃えました(涙)。
なお、今回は撮影中に来客が来たりして、
あまり大きな結晶は綺麗に撮影できませんでした。
が、まあこの程度であれば、ほぼ確実にできます。
それから、結晶が大きくなってくると自重で崩れてきますが、
結晶を落として(強く息を吹いたり、割箸つっこんだり)、
また息を入れれば、次の結晶が成長してきます。
手順:
- おもりを作る。釣り糸を適当な長さに切る。おもりはペットボトルの底に
接し、かつ糸がブラブラせずピンと張るようにおくので、
糸の長さはペットボトルの高さの倍以上必要である。
- バケツを用意する。バケツの中に発泡スチロールの板が敷いてあるが、
これは使うドライアイスの量を減らすための上げ底である。なくても
良いが、あった方がドライアイスが少なくて済むし、観察もしやすいだろう。
-
内側を濡らしたペットボトルをバケツの中心に立て、
砕いたドライアイスをその周囲に詰めていく。
片手でペットボトルを押さえながらドライアイスを入れないと、
ペットボトルが中心から外れるので注意すること。
ドライアイスを扱う際は、軍手をはめましょう
-
ドライアイスの上に新聞紙を敷く。なるべく薄い方が良いようである。
断熱材になるので、隙間なく詰めること。
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新聞紙が膨らまないよう、発泡スチロールでわっかを作って
おさえ、ビニールテープでとめる。
このあたりは、色々やりかたがあるだろう。わっかを作る必要は必ずしもない。
外気とドライアイスの間の部分がなるべく薄くなる方が良いようであるので、
そこだけ注意。
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ペットボトルの中に、さきほど作ったおもりをたらす。
おもりが底に触れ、ブラブラしないようにピンと糸を張り、
ペットボトルの口のところでテープで留める。
キャップはしなくて良い。
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息をゆっくりハァーッと何度も何度も何度も入れる。
- 待つ。5分ほどすると、小さい結晶が目で見えるくらい
成長しているのがわかる。
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やがて、こんな感じで結晶が成長してくる。
-
なお、結晶の写真を撮るのは結構難しい。
今回はこんな感じで、部屋を暗くして
懐中電灯で照らしながら撮影した。
問題は、ピントを合わせることと、
ドライアイスが白いので、背景がそのままだと白くなり、
結晶がくっきり見えないことである。
後者については、ペットボトルを黒く塗るなどすれば対処可能である。
NAGASHIMA Masahiro
Last modified: Thu May 7 17:08:59 JST 2009