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気象学(meteorology)
特徴…基礎から実利まで幅が広い
→ e.g. 乱流、カオス(→数理科学)
→ e.g. 天気予報
この講義の目的:
気象現象を理解するための基礎を学ぶ
気象学=(地球+太陽環境)+(熱力学、流体力学、輻射の物理)
(ただし、他惑星の気象学もある)
★現象を覚えるのではなく、本質を理解すること
- 数式が随所に出てきます。難しいものではありません。考えれば、必ず
理解できます。重要なのは、考えること、です。考えたつもりになるこ
と、ではありません。理解できないならば、それは、まだ「考えた」段
階まで達してはいないのだと思ってください。
- 数学は自然界の言語です。外国語を習得すればその国についての理解が
格段に深まります。ちょっとした挨拶だけでも、まったく言葉を知らな
いのとは雲泥の差です。自然も同様です。ちょっとした数学を使うだけ
で、自然に対する理解が一気に深まります。
- 多様な自然の性質を一つ一つ暗記するのは不可能ですし、また新しい現
象に出会った場合に対処のしようがありません。現象の背後にある本質
はなにか、ということを常に意識してください。
- 『新しい高校物理の教科書』(山本明男、左巻健男)講談社ブルーバック
ス
気象は応用物理でもあります。物理的発想を習得してください。
- 『新しい高校地学の教科書』(杵島正洋、松本直記、左巻健男)講談社ブルーバック
ス
複雑な自然現象を論理的に記述してあります。とっかかりとしては最適
でしょう。
- 『基礎気象学』(浅井冨雄、新田尚、松野太郎)朝倉書店
『一般気象学』(小倉義光)東京大学出版会
この2冊の内容(の一部)を主に講義します。
- 『気象の教室6 気象の教え方学び方』(名越利幸、木村龍)東京大学出版
会
内容については触れませんが、小中学校の気象分野で授業を組み立てる
際に参考になるかもしれません。
NAGASHIMA Masahiro
2010綛弥生 16日