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湿った空気塊を断熱的に上昇させる
→断熱膨張で温度下がる
→余分な水蒸気は凝結又は昇華
→潜熱を放出
→空気塊を暖める
⇒不飽和空気塊よりも温度低下しにくい
飽和した空気→湿潤断熱減率
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※湿潤断熱減率の導出
での飽和混合比は
次に
での飽和混合比を、での飽和混合比
とそこからのズレの和で表すと、温度がの時の
飽和水蒸気圧をとして(は温度の時の飽和水蒸気圧)、
となる。ここで、
の Taylor 展開を
用い、2次以降の微小量は無視した。
これより、
となるが、はだけの関数であるから、それを明示的に表して
と書いておく。
さて、凝結によって解放される潜熱を求めると、単位質量当たりの潜
熱をとすれば、単位質量の空気塊当たりに解放される潜熱は
となる。ここで、上昇しながら冷える空気を考えれば、凝結によって水蒸気が析
出するため混合比は減少していくので、は負である。が減少
する時に正の潜熱を解放するので負の符号がつく。
一方、この潜熱がすべて乾燥空気の温度上昇に使われると近似すると(即ち、水
滴や水蒸気は微量なので、それらを暖めるのに使われるエネルギーは無視する)、
熱力学第一法則より、
これらを等しいとおくと、
これを、静水圧平衡の式
を用いて整理すると、
となる。ここで乾燥断熱減率
を使った。
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NAGASHIMA Masahiro
2010綛弥生 16日