Dell PowerEdge SC1435 静音化プロジェクト

2008.6.10

こちらもどうぞ。 Fedora Core 5 導入記録。メモリの話やOS/software の話を書いています。
(メモリが認識するまでの苦闘の歴史も。^^;;)

(→追記[2009.4.15]: CPU増設後)

1Uラックマウント仕様だが、なんせ五月蝿い。 以前は別の部屋に置いてたのだが、 地震対策の改修工事で部屋が前より減った(大学本部が召し上げよった)ため、 居室に入れざるを得なくなった。
部屋内の配置の関係で、PC類は机の横のラックにまとめたのだが、 とてもそこにデフォルトの状態のSC1435を置く気にはならない。 部屋の反対側に置いても五月蝿くてマトモに話もできないのに。

というわけで、静音化を計ることにした。 ただし、どうも Dell は独自規格が多く、どうなることやら。

内部を見ると、CPU自体にはヒートシンクが載っているだけで、 CPUやメモリをまとめて4cmのファン4つを並べることで冷やしている。

左下に、黒いのが竪に二つ並んでいる。これがファン。 元々は、そこにさらに並んでもう二つあったのだが、 外している。
右下に見えるのがCPUとメモリ(4枚)。
右上にあるのが電源で、ここにもファンがついているのだが、 CPUファンに比べたら相当静か。
なお外したファンは

これ。San Ace 40 で検索するとわかるが、二重反転方式なので、 一台にファンが2つついている。よって、 計8つのファンがまわっていることになる。
また音圧レベルは62dBを達成、だそうである。 この小ささでそれは凄いんだろうと思うけど、 机の横に置くにはちょっとねえ…。
(予算の都合で安さばかり追求したのが失敗であった)

開けたついでに電源カバーも外してみた (本当は4pinの電源コネクタがないか捜したのだ。なかった)。
あまりキレイとは言えないなあ。

さて。まずは Socket F 用の CPUファンを捜す。 しかしこれがなかなか見つからない。 ユーザーズサイドの web サイトに一つ見つけたので 他にもないか聞いてみたところ(メーカー別になっているので Socket F 用のを捜すのが大変だったのです)、 丁寧な返事をいただいた。
教えていただいた中から、 Thermaltake のCPUファン、CL-P0371 TMG A1 を購入(2500rpm 16dB) を購入した。うまくいけばCPUをもう一個増設するつもりなので、 二台購入した(工作に失敗した場合用でもあるのだが)。
(注:リテンションキットはデフォルトでは付属していません。 私は購入する際に SC1435 につける旨伝え、 リテンションキットをつけてもらいました)

これが届いたCPUファン。

嬉しくなって撮ってみた(^^;;。
中身はコレ。でかっ。

さて、元のCPUファンは、2ファンが一組になったものが2台で 1セットを構成している(ややこしい)。 1ファンにつきケーブルが3本出ているので (通常は3pin仕様になっていると予想)、 1セットにつき3x4=12本のケーブルが出ている。 上のSan Ace 40の写真にもあるように、その12本をまとめて一つのコネクタ(青いやつ) につなげ、マザーボードに接続するようになっている。
これはDell独自仕様だそうなので(涙)、 どうしようか迷ったのだが、 がんばって工作することにしたわけです。

で、方針。
コネクタは活かしたい(マザーボードに半田づけとかはしたくない)。 なので、San Ace 40 のコネクタを外し、 また Thermaltake に元からついている 4pin のコネクタも外し(あぁ…)、 それをSan Ace 40 がついていた12pinのコネクタにつなぐようにする。

で、コレが Thermaltake のコネクタ。4pin のやつ。

それぞれのケーブルの意味であるが、 とりあえず電池(2本直列で3V)につないで見たところ、 黒がground, 黄色が 12V のようであったので、 下に示したURLの2番目に載っている、

例えば山洋のファンでは
黒:GND
黄:12V 入力
緑:Tachometer(タコメータ) 出力
青:Pulse Width Modulation(PWM) 入力
とあります。
と同じと思われる。無論、緑・青については試してないのでわからないけど。 でも色は同じだし。
【参考】
http://www.geocities.jp/momokiti52000/MyMac/MyMacG5_2.html
http://wiki.cpu-cooling.net/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%BF
http://support.intel.co.jp/jp/support/motherboards/desktop/sb/CS-012074.htm

で、とりあえずコイツをバラす。 精密ドライバーの一番細いマイナスのやつで横から押しながら抜けば外れる。

次に San Ace 40 につながっているケーブルを外す。
テスターがあれば、とりあえずファンレスで立ち上げて、 どのpinが12Vに相当するか測れのだが、 借りてくるのも面倒だし、ということで、 少しづつバラしながら、どれが電圧関係のケーブルかを確かめていく。
拡大するとこうなっている。

とりあえず、片方を外す。

外した方を、さらに分解する。 二重反転ファンなので、捻ってやると、 まん中でパカッと二つに割れる (割れるというか、外せる)。
外したのがコレ。 なんかもう既に一本ケーブルが外れていた(^^;;。 外した時に引っ張っちゃったか。

で、また電池につないで、どれがground でどれが12Vかチェックする。
チェックしたら、さきほど撮影しておいた写真と見比べながら、 コネクタのどのpinがgroundでどれが12Vかを確認する。

さて、Thermaltake の 4pin コネクタとの接合部は、 San Ace のやつより太く(というかSan Ace のにつなげてあるのを Dell 独自仕様のコネクタにつけるために細いのにしたんだろう)、 入らなかったため、San Ace 40 のケーブルを途中で切り、 無理矢理Thermaltakeのケーブルにつなげることにした。
このあたりで、既にもう戻れないところまで来ているのに気がついた。(^^;;;;


ケーブル同士の接続は、ホントは半田付けがいいのだろうけど、 ここでは簡単に線を巻いてビニールテープで固定しただけ。

(一応)完成図。4pin目はどうしょうもないのでブラブラさせてある。

いよいよCPU上に設置

まず、リテンションキットをつける。これがないと、 このCPUファンはSocke Fのに固定できない。
リテンションキットを装着したところ。 CPUの手前と向こうの黒い横長のやつ。

ただし、ボルトが長過ぎたのか(マザーボードもDell独自のだし)、 リテンションキットを固定できるまで締められなかった。 これでは困るので、ボルトより少し太めのナットを間にかませ (実験用にナットは結構もっている)、それで固定した。 リテンションキットを固定しているボルトの頭のすぐ下にある ナットはそのためのもの。

ということで、装着!

電源を投入したら、無事動いた!

なお、宇宙の理論屋は、 PCはメタルラックに載せることが様式美とされているので、 ここでもそれに従った。:p
【参考】 コレとか コレとか。 まだまだ到底及ばないが。

で、喜び勇んで計算を走らせたら、10分ほどで落ちてしまった。 やはりケースファンに相当するものがないので(元はSan Ace 40 が CPUファンとケースファンの両方の役目を果たしていた)、 古い扇風機をひっぱりだし、風を当てるようにした。
ところが、手を当てて風の様子を見てみると、 CPUファンは、ヒートシンク側から空気を吸って、 ヒートシンクと反対の方に風を流すように回っていることが判明!
慌ててファンの向きを逆に直す(手前から奥に扇風機で風を流したいので)。

というわけで、なんだか帆掛け船みたいになったが、 扇風機さえ当てておけば、 長時間の計算にも耐えられるようである。

そのうち、もうちょいマシな扇風機 (メタルラックに取り付けられ、 ファンがそこそこ大きくて静かで風量のあるやつ)を 買ってきますかね。


追記(2009.4.15)

その後、またお金ができたので、CPUとメモリを増設した。


マグネットで固定できる小さい扇風機を買ってきて、 メタルラックのフレームにひっつけてます。
古い大きな扇風機との合わせ技で、2CPU/16GB で無事動いてます。
ただし、今年は、4/10から部屋の冷房入れてます。(^^;;
長崎はただでさえ暑いのですよ。
改修工事の設計の時に、24時間空調は動くか、 パワーはこれで足りるか施設部の人に何度も念を押しました。 だって、これは私にとっては研究に必要な実験設備ですからね。


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