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気圧が支えることのできる水銀の量を測ることにより、その気圧を求めることが
できる。気圧を, ガラス管内の水銀の高さを, 水銀の質量密度を
、重力加速度をとする。ガラス管内の水銀より上は真空であるため圧
力はゼロであるため、圧力差はである。管の太さを便宜上とすると、
水銀を押し上げる力はとなる。一方、高さの水銀柱の質量はであるので、この水銀柱にかかる重力はとなる。この二つの力が
釣合うので、, すなわち
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となることがわかる。水銀の密度
, 重力加速度は既知であるので、 がわかればがわかること
になる。
実際の測定では、器具自体に含まれている誤差、温度による水銀や器具の膨張、
場所による重力加速度の違い、高さによる気圧の変動などを考慮し、標準重力加
速度のもとで、海面で温度Cの水銀が示す値に補正することになる。
なおこれら補正については、「一般気象学」(小倉義光)に詳しい[1]。
NAGASHIMA Masahiro
平成20年5月17日
since 24 April 2003