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気圧は海面からの高度とともに変化する。 静水圧平衡を仮定すると、
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(10) |
が成り立つ。理想気体の状態方程式、
は、乾燥空気の気体定数
J kg
K
1 を用いて
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(11) |
と書け、これより式(10)は
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(12) |
となる。ここで温度は絶対温度であることに注意(
[K])。
海面(
)での圧力を
として解くと、
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(13) |
であるが、簡単のために
を一定であるとし、観測地での値を使う。また平
均温度
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(14) |
を導入すると、
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(15) |
より、
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(16) |
を得る。測定された高度
での気圧
が
に対応し、あとは
のベキ指数がわかれば海面での気圧
を求めることができる。
平均気温
は、
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(17) |
と書ける。ここで
C は気柱の平均気温である。観測地点の気温
に対し、気温の高度による変化が 0.5
C/100m であると仮定すると、
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(18) |
となる。
さらに空気の湿り気具合による補正が
である。これは、
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(19) |
として、温度によって以下のように係数
が与えられている。
温度範囲 |
A |
B |
C |
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0 |
0 |
0.090 |
 |
0.000489 |
0.0300 |
0.550 |
 |
0.002850 |
0.0165 |
0.550 |
 |
-0.006933 |
0.4687 |
-4.580 |
 |
0 |
0 |
3.340 |
海面補正後の圧力
が、求めるべき気圧である。
図5に、海面補正値を示す。
図 4:
温度の関数としての温度補正値。
![\includegraphics[width=0.5\hsize]{corr_height2.eps}](img79.png) |
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NAGASHIMA Masahiro
平成20年5月17日
since 24 April 2003