Next: 二体相関関数
Up: 密度揺らぎの統計的性質
Previous: Gauss分布
通常仮定されるCDMのpower spectrumは紫外発散を起こしているので、意味のあ
る揺らぎにするために粗視化(smoothing)を実行する。以下では、
の状況のみ考えるが、前章の議論から、線型段階のと非線型の
は球対称解を用いて mapping できるので、球対称解の範囲で非線型成長も考慮
できることになる。
適切なWindow関数
を考える。これは、空間積分を実行すると1になるよ
うに規格化されているものである。また、以降の議論では、球対称なものを考え
る。添字のは、smoothing scale が球対称で質量がの領域に相当すること
を意味し、
|
(4.128) |
となる。この時、scale の密度揺らぎ場は、
|
(4.129) |
で表される。
一方、揺らぎをFourier成分で表すと便利であったので、Window関数もFourier変
換しておくと、
|
(4.130) |
となる。ここで、空間での cut-off scale を とおくと、
である。これを用いると、
|
(4.131) |
となる。この粗視化された場で、
となる点が、粗視化のスケー
ルで天体として collapse すると考えることができる。
以下に、しばしば用いられるWindow関数(filter)の形を挙げておく。
- Top-hat filter
- Gaussian filter
- Sharp -space filter
は Heaviside の step function である。
Next: 二体相関関数
Up: 密度揺らぎの統計的性質
Previous: Gauss分布
NAGASHIMA Masahiro
2009-03-12