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通常、宇宙は一様・等方と仮定される(宇宙原理)。いま、宇宙項
を含む Einstein方程式
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(2.1) |
を考える。ここで
はメトリック、
はそれぞれリッ
チテンソル及びリッチスカラー、
はエネルギー運動量テンソルであ
る。ここで一様等方を示す Robertson-Walker metric
![\begin{displaymath}
ds^{2}=-c^{2}dt^{2}+a^{2}(t)\left[\frac{dx^{2}}{\sqrt{1-Kx^{2}}}+x^{2}d\Omega^{2}\right]
\end{displaymath}](img6.png) |
(2.2) |
を代入する(
は曲率、
は scale factor を表わす)。ここで
は共動座標
で、物理的な距離は
となる。以下、現在(
)の時に
となるように正規化する。赤方偏移
とは
の関係で結
ばれる。さて、ここから独立な式として、
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(2.3) |
及び
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(2.4) |
を得る(Friedmann 方程式)。ここで
はそれぞれエネルギー密度と
圧力である。また、
は Hubble parameter であり、屡々
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(2.5) |
と無次元量
で表わす(最近の観測は
を示唆)。今回は
recombination 以降のみを扱うので、考えている物質はいわゆるダスト近似が可
能であり、
と置く(dark matter は圧力を感じない)。また密度
を定義しておく。
さて、平坦(
)で宇宙項なしの場合(Einstein-de Sitter宇宙)、
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(2.6) |
となる。この時の密度を臨界密度
と定義すると、
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(2.7) |
となる。
ここで、参考までに
以外の宇宙論パラメータをまとめておく。
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(2.8) |
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(2.9) |
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(2.10) |
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(2.11) |
と定義される。これらを用いると、Friedmann 方程式は
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(2.12) |
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(2.13) |
となる。現在の値の宇宙論パラメータを用いると、一つめの式は
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(2.14) |
となる(radiationが無視できる場合;
)。
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NAGASHIMA Masahiro
2009-03-12