既に示したように、天体となるような構造は、初期に高密度であった領域のみに 形成される。特に high- ではかなり稀な高密度領域のみで天体が形成される ため、天体の分布は dark matter の分布とはかなり異なると予想される。
高密度揺らぎのピークに銀河ができると考えよう。high-では大質量天体は が大きい領域に形成される。このような領域は非常に稀 であり、長波長の揺らぎのモードによるかさ上げのある領域で形成されやすい。 従って、この時期でのを越える領域のみを切り出すと、強くクラス タリングしていることが予想される。そのため dark matter の分布に対するハ ロー分布のバイアスが非常に大きく出ることになる。low-に行くに従い、低 密度領域でも天体が形成され出すので、バイアスは小さくなる。
観測される銀河の性質を考えると、large の領域は早く collapse するこ とから古い楕円銀河が多く、あとから collapse する領域では青い spiral が多 いと考えられる。従って、色や形態による選別を行い相関関数を調べると、ここ でもバイアスがあることがわかる。
先の図での関係は、基本的にはこのようにして理解される。
具体的には、overdense な領域のスケールで smoothing した際に、そこでの の値を設定し、その条件のもとで、質量関数を導けばよいことにな る。この場合は、 であることに注意。