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二体相関関数

揺らぎの二体相関関数は
\begin{displaymath}
\xi(r)=\langle\delta({\bf x})\delta({\bf x+r})\rangle
\end{displaymath} (4.85)

で定義される。ここで等方性より $\xi({\bf r})=\xi(r)$とした。これは距離$r$ 離れた点での揺らぎの値がどれだけ相関しているかを示す量である。この $\delta$を Fourier 変換すると、
\begin{displaymath}
\xi(r)=\frac{1}{(2\pi)^{3}}\int\langle\vert\delta_{\bf k}\vert^{2}\rangle e^{-i{\bf k\cdot r}}d^{3}k
\end{displaymath} (4.86)

となり、$\xi$が power spectrum $P(k)=\langle\vert\delta_{\bf k}\vert^{2}\rangle$ の Fourier 変換になっていることがわかる。

ここで $P(k)\propto k^{n}$と置くと、

\begin{displaymath}
\xi(r)\sim k^{n+3}\sim r^{-n-3}
\end{displaymath} (4.87)

となる。観測された銀河分布では、 $\xi(r)\simeq (r/5{\rm
h^{-1}Mpc})^{-1.8}$となることが知られている。従って、もし銀河と dark matter の分布が同じならば、このスケールで、$n\simeq -1.2$程度になってい なければならない。これは CDM の予想とは大体一致する。

図 6:
\begin{figure}
\epsfxsize =\hsize
\epsfbox{SDSS.eps}\end{figure}

実際には、銀河と dark matter の分布は同じではない。それぞれの二体相関関 数を $\xi_{gg}, \xi_{mm}$と書き、

\begin{displaymath}
\xi_{gg}=b^{2}\xi_{mm}
\end{displaymath} (4.88)

と置く。この$b$は bias parameter と呼ばれる。$b$は原理的にはスケール、時 間に依存するが、簡単に定数とすることが多い。

図 7:
\begin{figure}
\epsfxsize =\hsize
\epsfbox{yahagi.eps}\end{figure}

ここで$\xi$が1になるスケールを考える。つまり、 $\xi(r)=(r/r_{0})^{-\gamma}$と置いた場合の$r_{0}$である。これは$\xi$の amplitude の指標になっている。dark matter を考えると、線型(でE-dS)の場合、 $\xi\propto a^{2}$であるから、

\begin{displaymath}
r_{0}\propto a^{\gamma/2}
\end{displaymath} (4.89)

となる。そこで、実際に観測される銀河の相関関数の$r_{0}$$z$と共にどう進 化するかを見れば、これは銀河形成を理解するためのよい指標になる。high-$z$ での相関関数はまだ観測がはじまったばかりであるが、観測は予想される dark matter の$r_{0}$よりも大きい値を示唆している。$N$-body simulation と準解 析的モデルの組み合わせによる解析では、$z$が大きくなるにつれて bias が大 きくなる傾向が見られる(図9)。

図 8: Ouchi et al. (2001)
\begin{figure}
\epsfxsize =\hsize
\epsfbox{Ouchi.eps}\end{figure}

図 9:
\begin{figure}
\epsfxsize =\hsize
\epsfbox{Kauffmann.eps}\end{figure}


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NAGASHIMA Masahiro 平成17年2月22日