基本となる流体力学の方程式(連続の式、Euler方程式、Poisson方程式)は、膨張
するbackground (
、は物理的座標、は共
動[comoving]座標、a(t)は scale factor)では以下のように書ける。
= | 0 | (15) | |
= | (16) | ||
= | (17) |
次に、摂動が平面波
として
分散関係を導く。揺らぎが不安定、即ち成長するための条件はである。
代入すると、この条件は
(22) |
(23) |
ここで、 が時間と共にどのように変化するかを見る。 radiation dominant では、 なので、 となり、horizon 半径とほぼ等し くなる(は comoving での horizon 半径)。つまり、horizon より小 さなスケールの揺らぎは成長できない。
equal time から recombination までの間( )は、CDM は定 義によりであるので、 となり、ほぼ全てのス ケールで成長できる。しかし、baryon に関しては、エネルギーは非相対論的物 質が支配しても、圧力は輻射が支配しているため、 となり、 となる。
最後に、recombination 以降( )を考える。baryon が感じる圧力は baryon 自身が生み出すので、 となり、音速は 、Jeans波長は となる。
実際には、diffusion damping などの効果で、baryon の小スケールの揺 らぎは慣らされるが、ここでは割愛する。
次に、equal time 以降の揺らぎが時間と共にどのように成長するかを調べる。
時間発展の式(21)に於いて
と置いたものが基本方程
式となる。簡単のためにE-dS宇宙(
)を考えると、
二階微分方程式であるから
(24) |
次に速度揺らぎについて調べる。連続の式(18)とPoisson方
程式(20)、及び線型段階での密度揺らぎが
と書けることから、
(25) |
(26) |