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次に、background が膨張しているもとでの流体力学方程式を考える。
既に述べたように、空間座標は物理的な距離と共動座標
の両方で表され、
これらの関係はscale factorを通じて
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(3.53) |
となっている。前節で導いた流体力学方程式は当然についてのものであるた
め、ここでは
についての式に書き直し、宇宙膨張の効果がどのように表れる
かを見てみよう。
まず空間微分については、上の関係より
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(3.54) |
となる(の添字はどの座標での微分を実行するかを示す)。次に時間微分
であるが、まず上の関係式より速度は
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(3.55) |
と書ける。ここでは宇宙膨張の速度であり、はそこからのズレ(固有
速度)である。
これらを用いると、Lagrange微分の特性から、
となることがわかる。若干変形すると、
となる()。従って、
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(3.59) |
である。無論、式(3.15)のように導いても同じことである。
以上をふまえて、Euler形式での膨張宇宙における流体力学方程式を書くと(添字
のない偏微分はでの微分)、
となる。
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NAGASHIMA Masahiro
2009-03-12